先日のWWDCでApple初のARゴーグル、「Apple Vision Pro」が発表された。
何年も前から発表が噂されていたこともあり、注目度はとても高い。
Appleの技術の結晶として注目されているように思えるが、僕が本当に注目したいのはそこではない。
Apple信者ではない僕は「50万円か~たけぇな~」ととんでもない浅はかな感想を持っていたが、調べていくうちに世界的にも歴史的にもヤバいデバイスが登場したんだということに気づき始めた。
iPhoneの登場でここ数十年の世界が一変したあの時と同じように…。
今回は、Apple Vision Proから見える未来について僕の見解を話していこう。
-Apple Vision Proはスゴイ技術だけど、注目すべきは「日常との融合」
・Apple Vision Proの主なスペック
Vision Proの画期的なデザインには、2つのディスプレイに2300万ピクセルを詰め込んだ超高解像度ディスプレイシステムと、ユーザーの目の前でリアルタイムで行われているかのように感じられるようにするために、独自のデュアルチップデザインでカスタムAppleシリコンが搭載されています。1
また、Vision Proは3つのカスタムレンズを備えており、4Kビデオ、HDR、あらゆる角度から細かいテキストが可能です。個人化されたサウンドデュアルドライバーオーディオポッドも搭載されており、周囲の空間オーディオを提供します。さらに12台のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクが搭載されています。
・Apple Vision Pro今までのVR・ARとは違う!
今までのVRやARは限定的な使い方しかできなかったが、Vision Proは日常的に使える。
限定的な使い方の例を挙げるなら、ゲームや映像鑑賞を中心としたエンタメ要素の強めな使い方。もう1つが作業環境を仮想空間に構築する使い方。
一方、Vision Proはその他の使い方も想定されており、汎用性が高い。そして、これからより高くなるだろう。
実際、WWDCを振り返ってみても、エンタメ・作業環境の構築以外に焦点を当てた説明が多かったと思わないだろうか。
「日常との融合」がよりシームレスになるAR。いや、空間コンピュータ。
目線や手のアクションで操作でき、ゴーグルをつけていても目元がわかるようになるディスプレイ、周囲の人の顔がわかるように透過する機能。
このあたりの機能からもわかる通り、AppleはARの「日常との融合」の実現を目指しているのではないだろうかと、僕は思う。
-Appleが目指すARの「日常との融合」
・人間のスーパー拡張デバイス
今回のVision Proでは、最先端テクノロジーとして「ついにここまで来たのか…」というのが一般的に注目されている理由だろう。
もちろん、テクノロジーとしても現時点では最高傑作であることは間違いないと思う。ただ、Appleはまだ完成品だと認識していないはずだ。
Appleが追い求めているのは「人間のスーパー拡張デバイス」なのではないかと思う。
人間の拡張デバイス…。現在のスマホやパソコンといったデバイスも人間の能力を拡張するデバイスといってもいいだろう。
特にスマホ。iPhoneの登場によりここ数十年の世界は一変してきた。
片手に収まるコンパクトな端末に膨大な量の情報が詰まっていて、それを誰でも簡単に引き出せることができるようになった。もはや、人間の脳を拡張するデバイスだ。
Vision Proはそんな人間の拡張デバイスの更なる上位互換になると思う。
スマホという四角い端末を手で持って物理的に操作しなければならなかった。
今回発表されたVision Proではまだ操作する必要があるものの、スマホに比べて圧倒的なシームレスで、自分の能力かのように認識できるようになるかもしれない。
・僕が想像するApple Vision Proの未来
前提として僕はハードウェアを深く知っているわけではないし、Apple信者というわけでもない。あくまで、妄想だと認識してほしい。
今回発表されたVision ProはAppleからしたら未完成品だと思う。
サイズ・重量・スペック・UI・Siriなど、まだまだ改善しなければならない点がある。Appleがそれらをすべて完璧に仕上げたら、どんなものができるだろう。
僕は先述した通り、「人間のスーパー拡張デバイス」が出来上がると思う。
メガネ感覚でつけられる身軽さとデザインになれば、1日中ずっとつけている人が増えるだろう。
1日中ずっと我々の生活すべてをサポートしてくれるのだ。
スマホをポケットから取り出して…調べ物をする。なんてことすら古くなる。
Vision Proのカメラやセンサーで自分が見ているモノを画像認識をし、AR上にそのモノの情報を表示する。なんてこともできるだろう。
料理のときにもVision Proを付けて、「Siri、カレーの作り方教えて」といえばAR上にレシピを表示しつつ、音声で教えてくれ、何か間違えてもリアルタイムで知らせてくれる。なんてこともできそう。
Vision Proを付けている人同士なら、街中で頭の上にプロフィールを表示してくれるみたいなこともできそう。
アイアンマンにでてくるAI、「ジャービス」みたいな感じのものがもうすぐ出来上がるんじゃないかと僕はワクワクしている。
作中では肉眼でホログラムみたいなものが空間上に出現しているが、Vision Proを装着すれば実現できそう…。
-まだまだ発展途上なApple Vision Pro
・いろんな課題がある
僕が想像するAppleが追い求めるVision Proは、とうぜんたくさんの課題がある。
ざっと、思いつく課題を挙げてみよう。
- いつでもつけていられるサイズ感・デザイン
- Vision Pro単体ですべてが完結するスペック
- 使いやすいUI
- 人間の欲求を満たしてくれるAI
- いくつものAPIの融合
- 第3者から見たARを外でつけてる違和感の払拭
- 一般人でも買える価格
ざっと考えてみても、これだけ難解な課題がいくつもある。
これらすべてを達成しなければならない。
ただのエンタメ機だけでは収まらない、スマホくらい必須なアイテムになると信じている。
・Appleはやってくれるだろうという期待
僕も専門的な知識があるわけではないので、「実現できない」と思われるかもしれない。しかし、この先の進化を想像すると、それしか未来はないともいえるのではないだろうか。
それに、あのAppleだ。iPhoneが登場して以来、世界は一変した。歴史を変えた。
そんなAppleが現状維持を目標にするわけがない。数十年後にはみんなARゴーグルをつけて外を出歩いてるのでは?と僕は思っている。
そして、僕の父親も「そうなる可能性はあるかもね。俺が子供のころアニメや映画で見ていたものが今現実になっているからね。」と言っていた。
テレビで買い物ができたり、時計で連絡を取れたり。そんなことを言っていた。
僕は思った。「アイマンマンのジャービスがそれじゃん!」と。
技術的な根拠は乏しい、ロマンともいえる僕の希望のかけらをApple Vision Proから垣間見れた。
それだけでも十分楽しいが、実現してほしい。
-まとめ
今回は、Apple Vision Proの発表を見て、Appleの今後の動向の見解とともに、ロマン強めな妄想をまとめたわけだが、いかがだっただろうか。
Twitterで意見を聞かせてほしい。個人的に「人間のスーパー拡張デバイス」として成立する未来が垣間見れたことに非常に興奮している。
現状のApple Vision Proは物好きな人にしか刺さらないが、いつかは一般にも普及する未来が見てみたい。
「技術的に無理だろう…」や「それくらいならできると思う」など賛否をぜひ聞いてみたい。
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