「Siriバカじゃね?」と思ったけどAppleが人工知能の開発をしてないわけがないと信じてる話

COLUMN

オフィスで仕事をしていたら、隣で話していたガジェット・テクノロジー好きな人がこんなことを話していた。「Siri、バカじゃね…?」と。

結果的に盗み聞きになってしまったが、僕も確かにそうだなと勝手に納得した。

Siriが登場したのは2011年。その当時は身近にAIという存在がなかったため、自分の声を聞き取ってふさわしい回答をしてくれるというAIの目新しさに人々は魅了されていた。

それから十数年…。ここ最近、AIブームが到来している。ChatGPT、BingAI、Bardなどなど。

確かにAIは使い方さえ理解すれば本当に便利なツールだ。

名乗りを上げてる企業も、Microsoftや Googleといった世界をぎゅうじっている大企業。

そんなAIブームが到来しているにも関わらず、沈黙を貫いている超有名企業がある。Appleだ。

今回はAppleがAIを開発していないわけがないと信じ、Siriへの期待と開発状況についてお話ししよう。

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-「Siriがバカ」と言われてしまうワケ

・シンプルにそんな便利じゃない

現在のSiriでできることをざっとまとめてみよう。

  • 天気を調べる
  • タイマーを設定する
  • アプリを起動する
  • ネットで検索する
  • 音楽をかける

ほかにもあるだろうが、ざっとこのくらい。

これを調べるためだけにいちいちSiriに話しかけるほうが面倒にすら感じる。

実際、僕はSiriを呼び出すことがほとんどない。(実践的にSiriを使っている人いるのかな?)

デバイスを触る上で特に便利さを感じられないのが今のSiriだろう。

・満足できる返答をしてくれない

Siriはアプリを開くためだけの人工知能といってもいいのではないだろうか。

それはつまり、他のことは何もしてくれないということだ。

Siriになにかしらの質問を投げかけても、検索エンジンの検索結果を表示し、「あとは自分でやってね」みたいな感じで投げてきて終わり。

すぐに適切な回答を得られないというのはかなりストレスに感じてしまう。し、それくらい自分でできる。

Siriに話しかけるというコストに対して得られる情報が乱雑。

現在のAIブームの到来でより顕在化されてしまった。

・ChatGPTやBingAIの登場

AIブームを作り上げた、ChatGPTやBingAI。

自分の求める情報や回答を的確に出してくれる。それも、今まで僕たちが見たことのない速さと精度で。

当然、人工知能としてSiriを相対的に見ると、ChatGPTやBingAIにかなり劣っていると言えるのではないだろうか。

-AppleがAIを開発していないわけなくない?

正直、今回のWWDCで超強化されたSiriがお披露目されると勝手に予測していた。が、発表されなかったため気になっていた。

・Apple Vision Proの未来はSiriにかかっている

先日発表されたApple Vision Proは多くの注目を集めている。

現状のVision Proはハードウェア・ソフトウェア(OS)どちらをとっても最先端テクノロジーであることは間違いない。

が、大雑把に言うと「仮想空間で作業環境を構築できる」というだけのものだ。わざわざ「操作」をしなければいけない。

そのため、日常生活に溶け込むかと言われたら否という回答になってしまう。

Vision Proがもっと日常生活に溶け込むには人工知能が必須だと考える。

人工知能(Siri)がもっと賢くなれば、我々人間の感情や欲求を理解し、それらを満たしてくれるなにかをARや音声などで示してくれるだろう。

つまり、調べるという行動を自分の代わりに行なってくれ、常に知りたい答えがわかる状態になる。

AIによって必要のない部分を自分の代わりにこなしてくれるもう1人の自分が誕生する

まあ、僕の妄想だけれどね。

僕は正直、Vision Proの発表と同時にSiriのアップデートも発表されると思っていたが、今回はなかった。

Vision Proでもっと人工知能を使えればもっと便利になることは容易に想像できるだけに、早く新しいSiriのスゴさを実感したい。

・そもそもAppleはファストフォロワー気味だよね

Appleはファストフォロワー企業としても知られている。一言でいうとじっくり考えたすえに満を持して世に製品やサービスを放つ企業のようなイメージ。

iPhoneが発表されたときも、じつはいわゆるスマートフォンの登場はAppleが初ではない。1994年にIBMから発売されている。

それらの動向をしっかり分析した上で、2007年に満を持して完成系のiPhoneを発売した。

今回のVision Proも同じだろう。VR・ARなんてものはもうかなり昔からあるものだ。MetaQuestをはじめ、VRの技術はかなり進化している。

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それらの動向を踏まえ、先日のWWDCで異次元の新デバイスを満を持して発表したというわけだ。

このようにじつはAppleは先駆者的な存在ではない側面もある。

だからこそ僕はAppleの「Siri」にとても期待している。

-ちゃんと開発しているのか…?調べてみた

Appleがしっかり人工知能を開発しているのか気になったので調べてみよう。結果、ちゃんと開発してそうだけど、不安なところもある…といった感じだった。

・Siriが感情を読み取ってくれるかも

『iPhone-mania』の2019年11月ごろの記事によると、Siriのようなソフトウェアがユーザーの音声と表情を解析しより正確にユーザーの求めることを正確に読み取ることが可能になるというものを開発しているそう。

たしかに、声のトーンは音の波形やパターンで、表情はFace IDの顔認証技術を応用すれば実現できそう。

ただ、表情を顔認証の技術で捉えることは可能だが、ネックになるのはその表情を感情に置き換えることだと思う。

人工知能はとくに、感情を持っているわけではないため、人間の表情からどんな感情なのかを読み取ることが難しそう。精神と肉体が別ものでだと認識されるように。

・ティム「私たちの才能は最前線にあります」

Appleは今年の2月ごろに人工知能のイベント、「WWDC for AI」を従業員向け開催したそう。

そのイベントの中でAppleのティム・クックは「私たちの才能は、まさに最前線にある」と発言していたそう。

具体的にどんなものが開発されているのかは明かされていないものの、ティムのこの発言には大きな意味があるのではないだろうか。

事実、当時この情報を知った時に僕は少し安心した。

ちょうどChatGPTやらBing AIが流行り出していたにも関わらず、それまでAppleからはなんの音沙汰もなかったからだ。

9TO5Macより

・Siriの開発は難航しているらしい

ここまで聞くとAppleは人工知能の開発は順調だと思われるかもしれないが、どうやら不安要素も。

APPBANKの記事によると、Siriの開発がうまくいっていないそう。

というのも、Siriは基本的に別のスタートアップ企業が作り上げたコードを元にさまざまなカスタマイズを施し、今のSiriになっている。

その結果Siriのコードがあまりにも複雑化してしまっており、誰も触りたがらないのが現状だそう。

9TO5Macは、Siriはもう手遅れだと報じている。端末アシスタントとしてもまんぞくにきのうせず、不満を漏らすユーザーが多いのはたしかに事実。

Appleは今後Siriではない、新しい人工知能を開発しているのかもしれない。

・人工知能の開発について社内で対立している?

やはり、Siriの開発は圧倒的に遅れをとっているそう。原因は「組織の機能不全と野心の欠如」なんだとか。

たしかに、最前線で開発を進めるということをテーマにしているならば非常に重要な側面だ。結果的に一部のApple従業員はティムの説得を無視するかのように、Googleに引き抜かれていったそう。

さらに、Appleの経営陣はSiriや人工知能に対し完璧を求めすぎているとのこと。

開発陣は人工知能を開発するうえでAIは間違いを犯し、それを修正し、学習するというサイクルを理解しているため、AIが間違った答えを出すことは承知の上で開発を進めているそう。

しかし、これをApple経営陣が理解していないと、元Siri開発者が苦言を呈している。

このあたりの開発陣と経営陣の社内での溝も1つの問題になっているそう。

-まとめ

結論、Appleは人工知能の開発をしているものの、進捗状況は著しくない?といったところだろう。

Appleの人工知能はめちゃ重要だと、僕は認識している。

人工知能の良し悪しがApple Vision Proに直結すると思うからだ。

僕が想像する未来のためにもぜひ超人工知能を作り上げてほしい。

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